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なかなか消えない目の下のクマやふくらみは一度できてしまうと厄介な存在。そんな中、クマの種類によってはプチ整形で話題のヒアルロン酸注入で改善効果が期待できると注目されています。
今回は、ヒアルロン酸注射が効果的なクマの種類やクマのタイプ別におすすめの対策方法をご紹介します。目元は皮膚が薄く、とてもデリケートな部分。特にクマやふくらみはセルフケアだけでは改善が難しい場合もあります。目の下のクマやふくらみに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
ヒアルロン酸とは

ヒアルロン酸は、体内にも存在する優れた保水力を持つ成分。ヒアルロン酸1gで、6Lもの水分を保つことができます。肌の真皮層では、コラーゲンとエラスチンの間を埋めている成分です。水分を大量に保持することで、肌に弾力性と柔軟性を与えるウォーターベッドのような働きをしています。
ところが、体内のヒアルロン酸量は年齢とともに減少。赤ちゃんの頃にヒアルロン酸を一番多くもち、30代から徐々に少なくなります。40代では赤ちゃんと比べると約半分に、60代では4分の1程度にまで減少してしまうのだとか。
ヒアルロン酸の摂取方法
ヒアルロン酸は塗るスキンケア、貼るマイクロニードルパッチ、サプリ、美容注射など様々な方法で摂取できます。
多様なヒアルロン酸
ヒアルロン酸自体もいろいろな種類があり、分子の大きさによって特性や効果は様々です。一般的には分子量が大きく肌に塗っても浸透しないと考えられていますが、角質層に浸透する分子量のヒアルロン酸もあるようです。
マイクロニードルパッチは塗るコスメ。浸透させるのが難しい高分子ヒアルロン酸を角層に浸透させることが出来る画期的なスキンケアとして注目されています。
ヒアルロン酸注射とは

ヒアルロン酸注射は、ボリュームが減った部位や下垂している部位に使用します。これらの部位にヒアルロン酸溶剤を注射で注入し、ふくらみを持たせる方法です。手軽に内側からハリを補うことができる美容医療として人気があります。
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する物質なので、アレルギー反応がほとんど起こりません。注入に使われるヒアルロン酸には様々な種類があります。約15〜50mg/mlの濃度でコスメの数倍量含まれることが多いとのこと。
硬さ・粘度・粒子の大きさを変えたさまざまな特長の製品があります。そのため、目的や部位によって使い分けられています。目の下など皮膚の薄い部位には、柔らかく粒子が細かいヒアルロン酸が適しているのだそう。
注入されたヒアルロン酸は体内に徐々に吸収されていきます。また、治療効果を維持するためには定期的に注入する必要があります。製剤や施術箇所によって効果期間は異なりますが、目安は約半年〜1年程度。一方で、架橋剤というものを用いて、吸収されにくい構造に加工されているものもあるようです。
さまざまなクリニックで施術されており、注入の仕方でボリュームの出方も変わります。また、目の下は皮膚が薄いため、最も技術差が出やすいのだとか。まずは気になるクリニックをいくつかピックアップし、カウンセリングを受けてみましょう。口コミやレビューも参考にして最適なクリニックを選ぶと良いでしょう。
いきなり注射は抵抗があるという方は、まずはマイクロニードルパッチを試してみるのもよいでしょう。
ヒアルロン酸注入はどんな目の下のクマ改善に用いるのか

ヒアルロン酸注入は額や涙袋、こめかみ、唇など、ボリュームを出して顔のラインを整えたい箇所に施術します。目の下のクマに悩み、ヒアルロン酸注入を検討する人もいますが、ヒアルロン酸注入で改善できるのは主に「青クマ」と「黒クマ」になります。
青クマ
青クマは皮膚の上から血管が青く透けて見えるために生じます。色白の人や皮膚が薄い人は特に目立ちやすくなりますが、ヒアルロン酸を注入し皮膚と血管の間を広くすることで症状の改善を見込めるでしょう。
黒クマ
青クマは皮膚の上から血管が青く透けて見える現象。色白の人や皮膚が薄い人は特に目立ちやすくなります。ヒアルロン酸を注入し、皮膚と血管の間を広くすることで症状の改善を見込めるでしょう。
年齢とともに気になる目の下の黒クマの原因は?

加齢により眼球が下がると、眼球の下でクッションの役割を担う脂肪が前に押し出されて膨らんできます。するとその下に影ができて、黒クマに。また、皮膚の弾力が減少することによっても目の下に影ができ、黒クマとして気になるようになります。黒クマの主な原因はこのような目の下の「くぼみ」や「たるみ」です。これらの原因について、詳しく見ていきましょう。
加齢
若い人の肌はみずみずしく弾力があります。その理由は皮膚の内部で細胞分裂が盛んに行われ、新陳代謝を繰り返すことで柔軟性・弾力性のある肌が保たれているからです。美肌の源であるコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンは真皮にある線維芽細胞がつくり出していますが、年齢を重ねることで生産力が低下することがわかっています。これによって皮膚は弾力を失っていき、くぼみやたるみが出てきてしまうのです。
加齢による変化は他にもあります。これら3つも、たるみの原因に。
■皮膚の下にある脂肪が垂れて下がる
■筋膜が劣化し緩む
■筋肉や骨が萎縮することでボリュームが低下し皮膚が余る
老化は止められませんが、老化を加速させない、老化のスピードを遅くする方法はあります。睡眠不足や偏った食事を避け、スキンケアを丁寧に行いエイジングケアをしていきましょう。
紫外線による活性酸素も真皮層へのダメージ
紫外線や活性酸素は美肌に不可欠なヒアルロン酸やコラーゲンを減少させ、肌の弾力を失わせる原因に。紫外線対策を徹底するとともに、活性酸素を予防する生活習慣を心がけることが大切です。タバコを吸わない、軽めの運動をする、アルコールを摂りすぎない、ストレスをためない生活習慣が有効です。
くぼみやたるみは悪化してから努力で改善することは難しいので、若いうちから予防ケアを習慣にしましょう。
黒クマが現れやすい骨格や肌質
皮膚の厚さや眼球と骨の位置関係で黒クマが出来やすい場合があります。次のような特徴を持った人は黒クマになりやすいと言えます。
■皮膚が薄い
眼球下の皮膚が薄いことで脂肪を支えきれず、前に膨らんできやすくなります。
■頬の位置が低い、頬骨の張り出しが少ない
眼球下の脂肪が出てきたときに目立ちやすい骨格です。加齢によって頬が下がると、より目立ちやすくなります。
■眼球が大きい
眼球が大きいと脂肪にかかる重みが増え、前に膨らんできやすくなります。
目の下の黒クマはスキンケアによる対策だけでは限界があるため、美容クリニックでのヒアルロン酸注射や下まぶたのたるみ取り、目の下脂肪の脱脂術等の施術も有効です。
改善できる目の下のクマの種類と対策や治療法

目の下のクマは黒クマ以外に「青クマ」、「茶クマ」、「赤クマ」があります。それぞれの特徴と治療法や対策を見ていきましょう。
青クマ
目の下が青黒く、引っ張ると色味が変化するのが青クマの特徴。目の周りの血流が滞ることで、皮膚の上から静脈や筋肉が透けて青黒く見えます。
寝不足や目の疲れ、冷えなどによる血行不良が主な原因です。先ほど紹介したヒアルロン酸注射も有効ですが、日々の生活でコツコツ努力する事で改善が見込めます。
■マッサージやツボ押し
■ホットタオルを活用して血行促進
■睡眠をきちんと取る
■ストレスをためない
また、青クマの治療には「成長因子」と呼ばれる成分を注入する方法もあります。成長因子の働きでコラーゲン繊維を増やし、皮膚に適度な厚みを持たせ、青クマを改善するものです。他にも、目元の血行促進や筋肉の緊張緩和に特化した注射治療もあります。気になる人はクリニックに相談しましょう。
茶クマ
茶クマは、小さなシミの集まりや摩擦による色素沈着、角質肥厚で目の下の皮膚そのものに色がつくクマのこと。顔の角度を変えたり目の下を引っ張ってもクマが消えない場合は茶クマの可能性が高いです。
茶クマは、メラニンの沈着が主な原因。アイメイクを落とす際やアレルギーなどで目の周りを強くこすり、皮膚を刺激することが色素沈着につながります。
茶クマの対策としては、レチノールやナイアシンアミド等の美白有効成分が入ったコスメがおすすめ。
茶クマの治療方法は、薬やレーザー治療などもあります。薬は色素沈着の改善に有効な塗り薬や内服薬の処方、レーザー治療は、肌のターンオーバーを促し、色素沈着の改善を図る治療法です。レーザー治療は複数回受ける必要があることが多いため、期間や費用を確認した上で治療を受けるかを決めましょう。
赤クマ
目の下のふくらみが目立ち、赤くはれたように見えるのは赤クマの特徴。目の下の脂肪「眼窩脂肪」により、目を閉じる筋肉である眼輪筋が圧迫されることが原因で起こります。筋肉の赤色が透けるので、ふくらんでいる部分は赤く見え、ふくらみの下は影となりクマに。
赤クマを改善するには大きくなった眼窩脂肪を取り除き、眼輪筋を圧迫する力を弱める治療が有効となります。また、目の下のふくらみ具合によっては、ヒアルロン酸注射が有効な場合も。いずれにしてもクリニックでしっかりと説明を受けましょう。