美容情報 #5

目元のエイジングサインと原因を知りベストな対策を

  • #ヒアルロン酸
  • #目元のお手入れ

最終更新日:2023年4月17日

  • ライター・監修者

    髙木 裕子

    • EDUCATION 学位

      大邱漢医大学 化粧品薬理学部 卒業

    • EXPERIENCE 職歴

      2019年入社
      前職の化粧品メーカーで研究開発、評価研究、商品企画、営業企画を経験。
      NISSHAでは新規事業開発部門 マーケティング部に配属

    • CERTIFICATION 資格

      コスメコンシェルジュ(日本化粧品検定協会)

ふと昔の写真を見た時や電車の窓に映る自分の顔を見た時、同年代の友人と会った後感じる加齢。「前よりも顔が老けた気がする」と感じる事は誰しも一度はあるのではないでしょうか。年齢を重ねるとともに顔に現れるエイジングサインは避けがたいものです。

年齢を重ねると現れるエイジングサインとその原因とは?

肌に現れる「エイジングサイン」をチェック!下記のような変化を感じたことがある方はエイジングケアを始めましょう。
・目元、頬、口元がたるむ、影が現れる
・目尻や口角が下がる
・シワやシミがある
・肌色がくすむ
・毛穴が大きくなる
これらのエイジングサインは内的要因と外的要因から引き起こされます。内的要因とは年齢を重ねるとともに、私たち自身が老化することによるものです。ハリやうるおいを保つ成分の減少、新陳代謝の低下、筋肉の衰え、女性ホルモン低下などがあります。外的要因としては乾燥、紫外線、肌の酸化などがあります。特に乾燥は内的外的の双方が原因で起こり、美肌を保つためには重要なファクターです。

日頃から予防と対策を心掛け、年齢や肌状態に合わせたお手入れでエイジングを予防しましょう。

[内的要因]

ハリやうるおいを保つための成分の減少
表皮や真皮にはうるおいを保つためにヒアルロン酸。真皮にはハリ・弾力を保つためにコラーゲンが存在。これらの成分は私たちの細胞が作り出すことができます。しかし、年齢とともにその生成量が減り、必要なヒアルロン酸量が不足していきます。その結果、「たるみ」「シワ」「乾燥」を引き起こす原因になるのです

新陳代謝の低下
表皮の最上部にある角質層は古くなると老化角質(垢)となり、剥がれ落ちます。角層は、①肌内部に異物を侵入させない、②乾燥を防ぐという大きく2つの役割があります。そのため、バリア機能を果たせる古くない角質をターンオーバーにより排出します。新陳代謝はこのターンオーバーと関係しており、新陳代謝が乱れると正常な角質層を作るスピードが低下してしまいます

筋肉の衰え
顔の皮膚と皮下組織の下には、実に30種類以上もの筋肉が存在しています。つまり筋肉の上に皮膚はのっているため、表情筋を鍛えることは顔に現れるエイジングサインの予防や改善が期待できます

女性ホルモンの低下
女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種があります。ともに美肌維持と関わりがある需要なホルモンです。エストロゲンは新陳代謝やコラーゲンの生成を助ける働きがあります。プロゲステロンは皮脂の分泌を促す働きがあります。天然の保湿クリームと言われ表皮を覆っている皮脂膜の維持の役割も。

[外的要因]

乾燥
乾燥を引き起こす要因として湿度の低さ、肌への過剰な負荷(摩擦)によるバリア機能の損失などがあります。表皮や真皮内の水分が保てないと、新しい細胞が生成されなかったり、細胞や保持している成分の働きが鈍ってしまい、結果、エイジングサインを引き起こすことになります。

紫外線
エイジングサインを引き起こす紫外線には「UV-A」と「UV-B」の2種類があります。UV-Aは真皮に到達し、ハリ・弾力を維持する働きをしているコラーゲンやエラスチンを攻撃。これにより、たるみの原因を引き起こします。UV-Bは表皮に到達し、メラノサイトを刺激し、シミの原因になります。また過剰に紫外線を浴びると、肌への負担にもなるため、バリア機能の低下も引き起こします。

肌の酸化
肌の酸化は体内外の両方の影響を受けます。呼吸によって体内に取り込んだ酸素で私たちはエネルギーを生み出しています。ですが、そのうち数パーセントは活性酸素に変化。活性酸素の過剰な増加はコラーゲンやエラスチン、肌を健康に維持するたんぱく質、細胞膜やDNAに害を及ぼします。皮脂の主成分である脂質、糖質を変性させ、これらの機能を低下させるのです。肌は表面に皮脂と汗でできた皮脂膜があります。肌表面の皮脂やメイクなどの油分が紫外線で酸化し、過酸化脂質に変化。この過酸化脂質が付着した肌表面では様々は肌トラブルが起きます。過酸化脂質が肌の刺激となり、炎症を引きおこし、ニキビができたり、悪化の原因に。色素沈着によるシミの原因にもなってしまいます。

老けて見られてしまうエイジングサインをチェック

マスク

顔の印象から年齢を推測する時、みなさんはどのパーツを見ているでしょうか。シワが出やすい「目元」「口元」「眉間」、たるみが出やすい「目尻」「頬」「あご」を想像した方は多いのではないでしょうか。マスク着用が日常となった今、マスクで隠せない目元の印象で判断する方は少なくありません。年齢とともに上まぶたが重くなり、目が小さく見え、目尻のたるみやシワに悩んでいませんか。老けた印象を与えるかもしれないエイジングサインはどんなものがあるか。具体的に見て行きましょう。

エイジングサイン① 笑った時に際立つ、目尻の小ジワ
目尻の小ジワは比較的浅いシワで、笑った時にくっきり出るため表情ジワに分けられます。乾燥によって起きるシワです。目元の乾燥対策をさぼっていると、より深く、目立つシワになってしまいます。

エイジングサイン② 垂れ下がって影をつくる、目の下のたるみ
一般的に涙袋といわれる部分が垂れ下がってくると影ができ、老けた印象に見られることも。さらにたるみが進行すると目の下にだるんと皮膚が垂れ下がっているように見えてしまいます。

エイジングサイン③ 疲れて老けた印象に見える、目の下のクマ
クマは「黒クマ」「茶クマ」「青クマ」の3種類があります。それぞれ原因が異なるため、クマに関しては年代を問わず気になっている人が多い目元の悩み。

「黒クマ」は皮膚がたるんで影ができることで見られる加齢によるもの

「茶クマ」は目をこすったり、落せていないメイク汚れが蓄積してお起こる色素沈着によるもの

「青クマ」は血行不良などによるもの

どのクマも顔がどんよりと疲れた印象を与えるため、老けて見える原因になるのかもしれません。最近はスマホで目を酷使している方が多く、3種とも当てはまる方も多いのではないでしょうか。

エイジングサイン④ 顔に陰をつくる、目のくぼみ
目のくぼみは加齢とともに肌に弾力が減少し、全体的に下にさがることで現れます。徐々に皮膚全体が降下し、気づいたら目の周りに影が、、、なんてことも。目の周りに影ができると、やつれて見えたり、不健康に見えるだけでなく、暗い印象を与えてしまうかもしれません。

目元の老化につながる行動とは?

目のケアを怠る
現代人は日々、目を酷使しています。目が重たいな、違和感があるなと感じたら、疲れやストレスがあるのかもしれません。マッサージやホットタオルで目を温めることで血行を改善すると目の疲労感が軽減します。また良質な睡眠も疲れ目対策には大切です。質の良い眠りにつけるよう、湯舟につかったり、寒い時期は足先を冷やさないように心がけましょう。血行不良や睡眠不足を放置している方は要注意です。一日の終わりに目をケアすることを習慣にできればベスト。マッサージやお風呂につかる時間がない時は、ホットタオルやホットアイマスクを活用してください。

目元のスキンケア塗布方法
目元のお手入れでスキンケアを塗る際に過度に力がかからないよう注意してください。力が入りにくく、際まで塗りやすい薬指で塗るとよいでしょう。

アイメイクをゴシゴシして落とす

濃いアイメイクや落ちにくいアイメイクを落とす際に、ゴシゴシこすったりしてはいませんか?肌をこすると摩擦でバリア機能を傷つけてしまうかもしれません。とは言え、メイクが落ちず肌に付着したままでは色素沈着の原因になってしまいます。アイメイクの部分にだけ、クレンジング力の高いクレンジング料を使用するのがおすすめです。なでるようにしてメイクとなじませ、メイクを浮かせて落すとよいでしょう。クレンジング力の高いクレンジング料で、全顔を洗ってしまうと必要な油まで奪います。その結果、乾燥肌の原因になることがありますので、アイメイクをした箇所のみに使用してください。

スマホやPCなどの長時間使用

おうち時間やテレワークが増えたことで、スマホ・パソコンの使用時間も長くなっていませんか?スマホ・パソコンの長時間の使用は目の疲労や目血行不良を引き起こすと言われています。目が疲れると充血し、美しい白目でなくなってしまいます。長時間スマホやパソコンをしていると同じ姿勢で続けがちです。血行不良により肩こりから目の疲労が起きたり、目の下のクマがひどくなったりしてしまいます。長時間の使用は避け、休憩時間は遠くの景色を見て眼筋の硬直を防いだり、ホットマスクで血行促進するとよいでしょう。

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