美容情報 #30

乾燥悩みにおすすめしたいマイクロニードルパッチ活用

  • #ヒアルロン酸
  • #季節のお手入れ

最終更新日:2023年4月24日

  • ライター

    Kana

    • CERTIFICATION 資格

      コスメコンシェルジュ・コスメライター

冬は気温が下がり、乾燥が気になる季節。空気が乾燥すると肌表面から水分が蒸発しやすくなります。その結果、保湿対策を怠っていると慢性的な乾燥肌へと発展する可能性も。冬でもうるおいのある肌をキープするために、おすすめのスキンケア方法やマイクロニードルパッチの活用法もご紹介します。

乾燥肌の原因

乾燥肌とは、肌の水分量や皮脂量が減り、うるおいが不足している肌のこと。乾燥肌を放っておくと肌のバリア機能が低下し、刺激を受けやすい敏感肌になったり、肌トラブルを起こしやすくなります。乾燥肌になる原因はいくつかあるので確認していきましょう。

加齢

歳を重ねると肌の代謝機能が衰え、水分保持能力が低下します。その結果、肌のうるおいを保つのに必要なセラミドや皮脂量が減少し、慢性的な乾燥状態を引き起こすことも。

アトピーなどの体質

生まれつき皮脂やセラミド、NMFといった天然の保湿剤産生量が少ない人は乾燥肌に悩まされやすくなります。

クレンジングや洗顔のし過ぎ

クレンジングや洗顔の際に洗浄力が高いアイテムを使用する時は注意。NMFや皮脂、セラミドなどの天然の保湿剤まで洗い流してしまい、乾燥を招くことがあります。

無理なダイエット

肌を保湿する成分は食事から摂取することも多いもの。無理なダイエットにより保湿剤をバランスよく摂取できないと乾燥につながります。

空気の乾燥(湿度の低下)

エアコンが効きすぎている部屋や冬場空気が乾燥することで、肌の水分が蒸発しやすくなります。また、気温や湿度が下がると、皮脂の分泌量と肌の水分量がともに減少する傾向にあります。これらが原因で慢性的な乾燥肌を引き起こされるので注意しましょう。

冬の乾燥肌で特に注意すべき事と対策

気温が下がり乾燥する冬は、角層の水分量が減少しやすく、肌がカサカサしたり、ひどい場合は皮むけや粉をふくことも。肌の水分量をキープするために注意すべき事と対策をご紹介します。

クレンジング・洗浄剤の使用に気をつける

化粧品選び

クレンジングや洗顔後の肌につっぱる感じがある、または逆に洗顔後も顔が脂っぽい気がする方は要注意。皮脂の落とし過ぎている可能性があるのです

必要以上に皮脂を洗い落とすと、うるおいをキープするのに必要な油分を失います。水分の蒸発を防ごうとして過剰に皮脂を分泌するのです。

肌にとって最高の保湿剤となるのは、自らの肌が生成する天然保湿因子(NMF)と皮脂。この天然保湿因子(NMF)が過不足なく肌に存在すれば、肌調子も良い状態をキープできます。

特に乾燥を感じやすい冬は、肌にとって必要な保湿剤まで洗い流してしまっていないか、注意をしましょう。

☑洗いすぎていないか

洗浄力がマイルドなアイテムに切り替える、冬の朝はぬるま湯だけで顔を洗うのもおすすめです。

☑クレンジング・洗顔料選びは適切か

オイルタイプではなくミルクやクリームタイプを選ぶと洗浄力を軽減できます。洗顔料は肌と同じ弱酸性(アミノ酸系など)を選ぶと肌への刺激が最小限に抑えられます。

☑洗顔の仕方は問題ないか

クレンジング料は優しく肌になじませ、肌の上で指を滑らすようにして油やメイク汚れとなじませます。泡立てるタイプの洗顔料は弾力のある泡を手のひら一杯分作り、肌の上で泡を転がすようにして汚れを吸着させます。

クレンジングと洗顔、いずれにしてもゴシゴシとこすらないよう気をつけてください。肌への摩擦も乾燥や肌バリア機能低下の原因になります。

高温のお風呂に長時間つからない

入浴

42度以上の高い温度の湯船に浸かると天然保湿因子や細胞間脂質などが流れ出てしまい、乾燥乾燥の原因に。また、半身浴などで長時間入浴するとバリア機能の低下につながる恐れがあります。

おすすめは、40度を超えない程度のお風呂に身体がじんわり温まる5〜10分程度つかること。
身体も洗いすぎると乾燥します。乾燥が気になる箇所はお湯洗いだけでも良いでしょう。

部屋の湿度を管理する

加湿

冬は空気が乾燥しており、乾燥肌にとって過酷な環境です。肌にとって理想的な湿度は60〜65%。加湿器を使用したり、水を入れたコップを部屋に置くなどして、湿度管理を行いましょう。エアコンの使用は湿度低下を引き起こすため注意が必要です。乾燥した環境では風邪も引きやすくなり、体調を崩すと肌にも悪影響となります。冬はこまめに湿度チェックを心掛けてください。

乾燥しにくい肌を保つ方法

肌が乾燥しやすい環境である冬でも、うるおい肌をキープするための方法をご紹介します。スキンケアで外から潤いをプラスする方法とインナーケアで肌の内側から水分量を上げる方法を見ていきましょう。

うるおいバリア機能を整える

紫外線がバリア機能の及ぼす影響

乾燥肌はバリア機能が低下しており、刺激に弱い状態です。むやみに肌にさわったり、こする、叩く、伸ばすなどの刺激となる行為は全て肌ダメージを与えてしまいます
肌のバリア機能を保つ働きのある成分はいくつかあります。中でも、セラミドは角層内の天然脂質成分で、バリア機能を整えて肌本来の水分保持力を高めてる重要な成分です。セラミドは加齢とともに減少し、50代で20代のおよそ半分程度になるのだとか。加齢で減少してしまったセラミドを体内で作りだすのは難しく、食事やスキンケア等で積極的に補っていく必要があります。セラミドは化粧水や美容液など様々なスキンケアに配合されているので、成分表をチェックしてみてください。

保湿剤で化粧品を選ぶ

メンズスキンケア

保湿効果の高い美容成分を配合したスキンケアを取り入れることも大切です。角層の水分量キープにおすすめしたいのがヒアルロン酸。ヒアルロン酸はヒアルロン酸1gに対してg6Lもの水分を保つことができる保水力に優れた成分。多くの化粧品に配合されるヒアルロン酸。もともとの分子量が大きいため、一般的には肌表面にうるおいを与える目的で配合されています。ヒアルロン酸の分子量を小さくし、肌表面の下、角層まで浸透させる成分も開発されています。加水分解ヒアルロン酸など、分子量を小さくし、角層まで浸透するよう工夫されたヒアルロン酸を配合している化粧品を選ぶとよいでしょう。

ただし、分子量を小さくすると保持できる水分量も小さくなります。そこで、分子量が大きいヒアルロン酸を角層へ届ける技術として生まれたのがマイクロニードルパッチ。マイクロニードルパッチはヒアルロン酸をはじめとした美容成分を微細な針状に形成し、シートに敷き詰めた部分用パックです。

マイクロニードルパッチとニードル(針)の拡大図

マイクロニードルパッチを貼ると、針が角層を押し広げるようにして侵入。角層内に入った針はゆっくりと溶け出し、針を構成するヒアルロン酸などの美容成分を角層最深部まで浸透させます。この技術によって、角層で分子量の大きいヒアルロン酸を角層に届けることが可能になりました。高分子のままのヒアルロン酸は多くの水分を抱えることができます。これにより、角層内が常にうるおうため、高い保湿効果が期待できます。就寝前にマイクロニードルパッチ貼って寝るだけと言う、画期的な保湿方法です。

〈マイクロニードルパッチはこんな方におすすめ〉

☑ 目元や口元などの部分的な乾燥が気になる

☑ スキンケアにかける時間は多くとれない、時短スキンケアがしたい

☑ ヒアルロン酸注射にはまだ頼りたくない

食事を見直す

食事バランス

乾燥した肌を回復させるには食事によるインナーケアも重要です。まずは意識してタンパク質を摂るようにしてください。タンパク質は肌細胞や天然保湿因子の原料となります。お肉や魚をはじめ、たまごや納豆などバランス良く摂取するようにしましょう
また、抗酸化成分として紫外線などの肌ダメージを軽減してくれる栄養素も有効と言われています。具体的にはビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなど。特にビタミンAは細胞分裂を促進し、ターンオーバーを整える作用があるので、積極的に取り入れたい栄養素です。このビタミン類を含むおすすめの食材は、ニンジン、レバー、うなぎなどがあります。バリア機能をサポートするセラミドも米やいも類、生芋こんにゃくなど食事から摂ることができます。

自分に必要な栄養素をサプリメントで摂取するのも一手です。特に冬の乾燥が気になる時期には取り入れてみるのが良いでしょう。

慢性的な乾燥肌は皮膚科に相談

皮膚科

ご紹介した注意点や対策を取っても、なかなか乾燥肌が改善しないという方は一度皮膚科で相談をしてみましょう。その人に合わせた的確な診断と治療をしてくれます
皮膚科には疾患を診る「一般皮膚科」のほかに「美容皮膚科」もあります。一般皮膚科では主に皮膚の疾患は保険治療として、一方美容皮膚科では保険適用外治療として扱われます。

クリニックを選ぶ際には、一般皮膚科・美容皮膚科ともに対応できるクリニックを選ぶのがおすすめ。専門医がいるクリニックだとさらに安心です。
一例ですが、乾燥肌治療の場合、外用薬の処方は保険適用となる場合があります。イオン導入やエレクトロポーションなどの施術は保険適用外となることが多いので注意しましょう。イオン導入やエレクトロポーションは、電気エネルギーを利用して保湿成分を浸透させる方法。乾燥肌の場合はヒアルロン酸などの保湿成分が導入されています。副作用がほとんどなく、塗布するだけでは浸透しにくい有効成分を効果的に浸透させることができます。

皮膚科で処方される保湿外用薬はヘパリン類似物質、尿素、ワセリンが多く配合されています。ワセリンは刺激性が低いので、水分の蒸発を防ぐスキンケアとしても手軽に取り入れやすい成分です。

冬は乾燥しやすい季節ですが、医療の力も借りながらできるだけうるおい肌をキープさせていきましょう。

  • 監修者

    髙木 裕子

    • EDUCATION 学位

      大邱漢医大学 化粧品薬理学部 卒業

    • EXPERIENCE 職歴

      2019年入社
      前職の化粧品メーカーで研究開発、評価研究、商品企画、営業企画を経験。
      NISSHAでは新規事業開発部門 マーケティング部に配属

    • CERTIFICATION 資格

      コスメコンシェルジュ(日本化粧品検定協会)

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