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美しい肌は清潔感や好感をあたえるため、身だしなみの一環と考え、スキンケアをする男性が増えています。昨今はメンズコスメが増えてきています。気になり、お手入れを始めたという方も少なくないのではないでしょうか。そんな中、メンズコスメを使わないとだめなのか?と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?まずは男性の肌質を知り、自分に必要なスキンケアを理解することが適切なスキンケアの近道です。今回は男性が無理せずスキンケアを日常化できるよう、その方法もご紹介します。
男性の肌特性
【皮脂が多い】
男性ホルモンの影響で、男性は女性に比べて皮脂の分泌量が多く、思春期頃から急速に分泌量が増加。皮脂量は20歳頃までには女性の倍以上となり、分泌量は年齢とともに減少せず、一定量を保ちます。そのため、特に皮脂腺が多く存在するTゾーンはテカリやべたつきが気になりやすくなります。

【水分が少ない】
男性の肌は、うるおい維持に関わる角層細胞の数が少なく、肌の水分量が少ない傾向があります。そのため、女性にくらべると肌色がくすみやすく、肌感触がごわごわとしがちです。
男性の肌におきやすいトラブルとその原因とは?
【ニキビができる】
顔だけではなく、汗をかきやすい部位で多く分泌される皮脂。皮脂はニキビ菌の餌とも言われています。皮脂腺から過剰に分泌された皮脂は毛穴から排出され、毛穴の出口付近で角化が起こると排出できなくなります。そのため毛穴に皮脂が留まり、ニキビ菌の増殖を引き起こしてしまいます。

【毛穴が目立つ】
目立つ毛穴のタイプには「詰まり毛穴」「たるみ毛穴」「開き毛穴」の3つがあります。特に男性が注意したいのは「詰まり毛穴」です。
「詰まり毛穴」は余分な皮脂や老化した角質などが混ざり合って角栓がつくられます。放置しておくと大きくなって毛穴を広げる原因に。また酸化すると黒くなるためさらに目立ちやすくなってしまいます。
【部分的な乾燥】
皮脂が多い男性の肌ですが、顔には皮膚が薄く乾燥しやすいパーツがあります。男女ともに乾燥しやすいのが、皮膚が薄い目元・口元です。水分が枯渇した状態だとシワやたるみが起きやすくなります。
また男性の顔で最も乾燥に気をつけたいのがUゾーン(ほおからあごにかけての部位)。Uゾーンはヒゲ剃り(シェービング)を行う部位のため、乾燥や肌荒れが起きやすのです。

ヒゲ剃りはヒゲだけではなく肌表面の角層まで削ってしまうため、キメが乱れ、バリア機能が低下してしまいます。これにより水分蒸散量が上がり、乾燥や肌荒れを引き起こします。
メンズスキンケアのポイント(1)洗顔

不要な皮脂を落とすため、洗顔料を使用した洗顔を朝と晩の1日2回行いましょう。皮脂を落し過ぎると一時的に肌が乾燥し、肌の細胞が皮脂を大量に作り出してしまいます。スポーツの後や外から帰宅して軽く汚れを落としたい時は、ぬるま湯で軽く洗うとよいでしょう。
皮脂は天然の保湿クリームと呼ばれ、肌表面をおおう事で乾燥から肌内部(角層)を守ってくれます。そのため皮脂の取り過ぎは肌にとってよくありません。皮脂量をコントロールすることが大切です。
ステップ1:ぬるま湯でプレ洗顔
ぬるま湯(30~35℃)を両手ですくい、顔にかけるようにして洗いましょう。洗顔料で顔を洗う前にぬるま湯で洗う事で、毛穴が開き、軽い汚れを取り除きます。
ステップ2:弾力のあるモチモチした泡をつくる
皮脂や汚れは泡に吸着させるようにして取り除きます。洗顔料をしっかりと泡立て、両手いっぱいになる量の泡を作りましょう。
泡立てはコツが必要で、時間もかかるため、泡立てネットや泡立て器を使うのがおすすめです。
ステップ3:肌にふれずに洗う
泡の置き方は、皮脂が多くベタつきがちなTゾーン(ひたいから鼻にかけての部位)に多めに。次いで頬、あごに置きます。肌の上で泡を転がすように、指の腹で円を描くように手を動かして洗いましょう。Tゾーンは指先で念入りに洗ってください。
ステップ4:よくすすぐ
ぬるま湯または水をバシャバシャと顔にかけるようにして、よくすすいでください。すすぎが不十分で洗顔料が顔に残ると肌への刺激になる事があります。生え際やあごの裏に洗顔料が残っていないかチェックしましょう。
ステップ5:やさしく水分をとる
ゴシゴシとタオルでふき取るのは摩擦となり肌に負担を与えます。タオルをやさしく顔にあて、水分をタオルに吸わせるようにしてふき取りましょう。

〈ワンポイントアドバイス〉洗顔ついでに、洗顔の泡でヒゲ剃りをするという方もいるのではないでしょうか?粘りけのあるモチモチとした泡ができる洗顔料を使うのがおすすめ。カミソリの滑りがよく肌への負担が少ないでしょう。
メンズスキンケアのポイント(2)保湿

洗顔後は皮脂量が低下し、一時的に乾燥しやすくなります。また男性は女性にくらべると肌の水分保持力が低いものです。洗顔後、化粧水でうるおい補給、乳液や美容液で水分を逃さないよう保湿ケアする事が大切です。
ステップ1:必要な量の化粧水を手のひらにとる
化粧水を「500円玉大(またはメーカー推奨量)」手のひらにとり、手のひらで軽くなじませます。
ステップ2:顔全体に化粧水をなじませる
ほほ→Uゾーン→目元→おでこの順に、顔全体に化粧水をなじませていきます。特に乾燥が気になる部分やヒゲ剃りをした時は、もう一度化粧水を手のひらにとり、重ね塗りすることをおすすめします。
ステップ3:油分を含む乳液や美容液を手のひらにとる
適度な油分が配合されている乳液や美容液を塗るのがおすすめです。乳液または美容液を「10円玉大(またはメーカー推奨量)」手のひらにとり、手のひらで軽くのばしてなじませます。使う量は、自分の肌の様子を見ながら調整するとよいでしょう。
ステップ4:乾燥しやすい部位からなじませる
ほほ、目元、口元など乾燥しやすい部分から、やさしくふれるようにしてなじませます。面積の広い部分は円を描くようにして顔の中心から外側に向かってなじませていきましょう。
〈ワンポイントアドバイス〉お手入れをオールインワンコスメなど1品で済ませたいという方に、注意してほしい選び方のコツを紹介します。
【中身】中身の色は、透明から白濁したものまで見受けられます。白濁したものは油分を水に混ぜ込んでいる証拠です。乳液の役割も期待できます。透明なものを選ぶ時は油分に代わり、うるおいをキープしてくれる保水成分を確認してください。例えばヒアルロン酸やセラミドなどがあります。
【成分】保湿成分が配合されているか確認しましょう。グリセリン、BG、スクワランなどが配合されているものがおすすめです。
メンズスキンケアのポイント(3)乾燥しやすい部位のケア

皮脂が多い男性も皮膚が薄い部分は乾燥しやすいもの。最も皮膚が薄い目元は乾燥による小ジワ、たるみ、くすみなど老けて見える原因が出やすい部位です。乾燥した目元はシワが刻まれやすく、くすんだ印象に。またうるおい不足により、ハリや弾力が無くなってしまいます。
日々のお手入れで使用している化粧品を重ね塗りをするのもよいでしょう。すでに悩みが気になりはじめた方は、目元用美容液や目元用クリームをプラスで使う事をおすすめします。この時、是非ご自身の目元悩みに合う成分が配合されている化粧品を選ぶようにしてください。
毎日は面倒という方は目元に貼る美容液シートを活用するのもよいでしょう。目元用パックやマイクロニードルパッチなど、週に1回程度のお手入れでよい化粧品もあります。自分に合うものを選んで、無理なく、スキンケアを習慣にしてください。
メンズスキンケアのポイント(4)紫外線対策

紫外線は慢性的に浴びてしまうと光老化を引き起こします。米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology=AAD)では、老化の約80%が光老化など外部環境によると発表。光老化はシミだけではなく、深いシワやたるみの原因にもなります。
紫外線は強弱はありますが、年中、天気に関わらず降りそそいでいます。外出する時や長時間屋外にいる時は日焼け止めを塗ることを習慣にしましょう。また男性は皮脂の分泌量が多く、日焼け止めが崩れやすいため、こまめに塗り直す事をおすすめします。
今回お伝えしたメンズスキンケアのポイントは基本的な内容です。まずは基本のスキンケアを定着させてください。
最近ではメンズコスメが様々なメーカーから発売され、選ぶ楽しみも増えてきています。自分に合うスキンケア方法を見つけ、キレイな肌で自信がもてる毎日をお過ごしください。