美容情報 #28

目の下のたるみを改善するには?原因と今すぐの対策を

  • #目元のお手入れ
  • #エイジングケア

最終更新日:2023年4月24日

  • ライター

    うみの

    • CERTIFICATION 資格

      コスメコンシェルジュ・コスメライター

顔の印象を大きく左右するのが目の下のたるみ。例えば若い女性のイラストの目の下にたるみの線を一本加えただけで、とたんに老けた印象になってしまいます。目の下のたるみは加齢が原因だと思われがちですが、実はそれだけではありません。この記事では目の下のたるみの原因を解説するとともに、今すぐできる対策をご紹介します。

たるみ有無 

目の下のたるみの原因とは?

目の下のたるみを改善したいなら、まずは原因を知っておくことが大切です。ここでは目の下をたるませる主な原因を3つご紹介します。

1.肌のハリ・弾力の低下

肌は表皮・真皮・皮下組織という3つの層に分かれています。中でも肌のハリや弾力を保つ中心的な役割を果たしているのが真皮です。加齢により真皮のコラーゲン繊維やエラスチン繊維、ヒアルロン酸などを生み出す能力が低下します。すると、肌はハリや弾力を失うため、たるみが生じます

加齢のほかに注意したいのが紫外線です。紫外線はコラーゲン繊維やエラスチン繊維を変性させ、たるみの原因になることが知られています。

2.目の周りの筋力低下

目の下のたるみは、目の周りをぐるりとドーナツ状に取り囲んでいる「眼輪筋(がんりんきん)」の衰えと深い関係があります。なお眼輪筋とは、主にまぶたを開閉するときに使われる筋肉です。

加齢によって眼輪筋が衰えると、なぜ目の下がたるむのでしょうか。それは眼輪筋が、眼球を囲むやわらかい脂肪である「眼窩脂肪(がんかしぼう)」を支える働きをしています。

眼輪筋が衰えて薄くなると、支えきれなくなった眼窩脂肪が重力の影響を受け、前の方へと出てきてしまいます。この、前に出てきた眼窩脂肪がたるみとなって現われるのです。特に男性は女性に比べて眼窩脂肪の量が多く、目の下のたるみが目立ちやすいといわれています。

3.生活習慣の乱れや間違ったスキンケア

生活習慣や毎日のスキンケアにも目の下をたるませる原因が潜んでいます。たるみの原因となる習慣は以下のようなものです。チェックしてみましょう。

☑スマホやパソコンを長時間使う
☑喫煙習慣がある
☑偏った食生活
☑睡眠不足ぎみ
☑スキンケアでゴシゴシこすりがち

スマホやパソコンを長時間使用している人は要注意です。目の周りの筋肉が緊張することで血行が悪くなり、筋力の低下を招くためたるみにつながると考えられています

喫煙も美肌の大敵です。「スモーカーズフェイス」という言葉をご存知でしょうか。タバコを吸うと大量の活性酸素が発生し、細胞を傷つけます。活性酸素は真皮のコラーゲンやエラスチンを破壊するため、肌の弾力が保てなくなりたるみやシワの発生につながるのです。

食べすぎやアルコールの取りすぎも活性酸素を発生させる原因になります。そのほか、睡眠不足も美肌の大敵です。

スキンケアも見直しましょう。目の周りの皮膚は顔の中でも特に薄く、デリケートです。こすって刺激を与えることで皮膚が伸びてしまい、たるみを引き起こしたり悪化させたりする可能性があります。

目の下のたるみを改善!今日からできる3つの方法

目の下のたるみを悪化させないためには、早めのケアが肝心です。今日からさっそく始めてみませんか。ここでは目の下のたるみにアプローチする方法を3つご紹介します。

1.マッサージやツボ押しで血行促進

自宅で目元マッサージ

目の疲れは周辺の筋肉に負担をかけ、たるみを悪化させる可能性があります。マッサージやツボ押しで筋肉をほぐし、疲れた目をいたわりましょう。マッサージやツボ押しの前にホットタオルで目の周りを温めると、さらに血行が促されます

マッサージは肌への摩擦を抑えるため、クリームやオイルをつけ、力を入れすぎずに行ってください。指の腹を使い、目の周りをやさしくマッサージしましょう。

ツボ押しの際も、力の入れすぎには注意が必要です。目の周りはデリケートなので、力加減はじんわりと気持ち良く感じる程度に留めましょう。

目の疲れに良いとされるツボには以下のようなものがあります。

魚腰(ぎょよう):眉毛の真ん中、黒目の上あたり
攅竹(さんちく):眉頭にあるくぼんだ部分
睛明(せいめい):目頭の内側の少し上にあるくぼんだ部分
太陽(たいよう):眉尻と目尻の中間地点から、ややこめかみ寄りにあるくぼんだ部分

2.眼輪筋トレーニングをする

眼輪筋

「筋肉を使わずにいると、体がゆるむ」と実感したことがある人は多いのではないでしょうか。顔の筋肉である表情筋も同じで、無表情で過ごしているとゆるんで衰えてしまいます。またパソコンやスマホの画面を見ている間はまばたきが減るため、眼輪筋をあまり使いません。スマホやパソコンをよく使う人には、眼輪筋を鍛える簡単なトレーニングがおすすめです

【HOW TO】
ステップ1:ギュッと目を閉じ、5秒間キープする
ステップ2:パッと目を開き、5秒間キープする
ステップ3:ステップ1と2を5回繰り返す

ポイント:目を開くときは目の周りの筋肉を意識し、おでこにシワが寄らないように注意しましょう。

3.生活習慣を改善する

睡眠

生活習慣の見直しも大切です。パソコンやスマホの長時間使用は目の周りの筋肉に負担がかかります。そのため、連続での作業を避けてこまめに休憩を挟みましょう。休憩時間には遠くを見るほか、目を閉じたり点眼薬を使ったりするのもおすすめです。

美肌のためには十分な睡眠も欠かせません。というのも、睡眠中に分泌される成長ホルモンには傷んだ細胞を修復する働きがあるからです。さらに、成長ホルモンには、皮下組織の水分を保持したり、コラーゲン生成を促したりする働きもあります。つまり、睡眠不足は肌のハリや弾力に大きく影響するということです。寝室の照明や寝具、寝るときの服装などを見直して、心地良く眠れる環境を整えましょう。睡眠の質を上げるためには、アルコールやカフェインの摂取を就寝の3~4時間前までに終えること、寝る前にパソコンやスマホを見ないことも大切です。

スキンケアによる目の下のたるみケア

化粧品選び

目の下のたるみが気になるなら、スキンケアも見直してみませんか。男性の場合はあまりなじみがない人もいるかもしれませんが、若々しい肌を保つためにスキンケアは欠かせません。ここではスキンケアで気をつけたいポイントを4つご紹介します。

1.クレンジングや洗顔はこすらずにやさしく

スキンケア・洗顔

「しっかり落とそう」という意識が働くとゴシゴシこすってしまいがちです。目の下は皮膚が薄くデリケートな場所。指との摩擦でダメージを与え続けると、たるみを悪化させることがあるので注意しましょう。

クレンジング剤の量が少ないと摩擦によって肌に負担をかけるため、商品に記載の適量を使用しましょう。目の周りの細かい部分は中指と薬指を使い、顔の中心から外側に向かってやさしく指をすべらせます。濃いアイメイクは専用のクレンジング剤を使って落としましょう。

洗顔はたっぷりの泡をつくり、肌をやさしくなでるように洗うのが基本です。空気を含んだ泡はクッションとなり、摩擦による刺激から肌を守ってくれます。汚れが気になる部分はこするのではなく、クルクルと泡を転がすようにして洗いましょう。泡立てネットや洗顔泡立て器を使うと簡単にモコモコの泡ができるので、おすすめです。熱いお湯は肌を乾燥させるため、洗い流すときは水またはぬるま湯で行うことを心がけましょう。

2.保湿はしっかりと

スキンケア・保湿

目の下は乾燥しやすい部分です。肌のうるおいを守り、ハリや柔軟性を保つためには保湿ケアが欠かせません。洗顔後は肌の水分が失われた状態です。時間をおかずに保湿ケアしましょう保湿の基本は水分と油分をバランスよく補うことです。化粧水で水分を与えたあとは乳液やクリームでうるおいを閉じ込めるお手入れを習慣にしてください

男性の中には、「女性向けの化粧品を使ってもいいの?」と疑問に思う人もいるでしょう。基本的に化粧水や乳液、クリームなどのスキンケアコスメは性別にかかわらず使用可能です。ただ男性の肌は女性と比べて皮脂の分泌量が多く、Tゾーン(ひたいから鼻にかけての部分)を中心にべたつきやすいという特徴があります。肌のべたつきが気になる場合は、メンズスキンケアを試してみるのも良いかもしれません。

3.目元用のアイテムをプラス

マイクロニードルパッチの貼り方

目の下の悩みには、いつものスキンケアに目元用のアイテムをプラスするのがおすすめです。うるおいを集中的に補給し、肌にピンとしたハリとツヤを与えましょう。

アイクリームや目元用パックのほか、美容成分を針のようなごく細い突起にした「マイクロニードルパッチ」も人気です。貼って寝るだけで手軽に目元の集中ケアができます。

3.紫外線を防ぐ

紫外線の肌への悪影響

実は、エイジングサインの8割が紫外線によるものだといわれていることをご存知でしょうか。紫外線を長年浴び続けることによってもたらされる老化のことを「光老化」と言います。たるみも光老化によって起こる症状の一つです。日焼け止めやサングラス、日傘などを使って紫外線から肌を守りましょう。紫外線は季節を問わず降り注いでいるので、年間を通して対策することが大切です。

目の下のたるみに継続的なケアを

ふき取り化粧水_角質ケア

目の下のたるみには、加齢だけではなく目の周りの筋力低下、生活習慣やクセなどが深く関わっています。特にパソコンやスマホを使う機会が増えた現代では、気づかないうちに目を酷使しがちそのため、知らず知らずのうちに、たるみの原因を作っている人も少なくないでしょう。目の周りは顔の印象を左右する重要な部分だからこそ、早めの対策を心がけたいものです。毎日の継続的なケアで、若々しい印象を保ちたいですね。

  • 監修者

    髙木 裕子

    • EDUCATION 学位

      大邱漢医大学 化粧品薬理学部 卒業

    • EXPERIENCE 職歴

      2019年入社
      前職の化粧品メーカーで研究開発、評価研究、商品企画、営業企画を経験。
      NISSHAでは新規事業開発部門 マーケティング部に配属

    • CERTIFICATION 資格

      コスメコンシェルジュ(日本化粧品検定協会)

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