美容情報 #23

夏バテ肌の放置はエイジングの原因に!夏肌ケアで予防

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最終更新日:2023年3月31日

  • ライター

    木原かおる

    • CERTIFICATION 資格

      コスメコンシェルジュ・コスメライター

いつもと同じスキンケアを行っているのに、なぜか肌の調子が良くないと感じていませんか?もしかしたら、肌が夏バテを起こしているのかもしれません。

放置すると夏が終わっても影響が残り、肌のエイジングにつながってしまうかも。そこで、肌の夏バテが引き起こすエイジングサインと、それらを防ぐためのスキンケアをご紹介します。ポイントを押さえた夏スキンケアで、肌の夏バテを防ぎ、秋以降にも美しい肌を保ちましょう。

あなたの肌は大丈夫?夏バテ度をチェック

☑ベタつくのがいやだから、スキンケアは化粧水だけ

☑外は暑いので、エアコンのきいた部屋で長時間過ごす

☑汗をかいたら、ゴシゴシ拭く

☑朝晩以外も気になったら顔をクレンジング料や洗顔料で洗う

☑買い物で外に出る時も、レジャーの時も同じ日焼け止めで済ませる

☑日焼け止めは朝のメイク時に塗るだけで、その後は塗り直さない

日常的に行っている事や週に数回行った記憶があるものがあるという方いませんか。実は肌の夏バテを招く行動なのです。

夏バテ肌が引き起こすエイジングサイン

肌の夏バテは一時的な不調と思われがちですが、放置すると、秋以降にも影響が残り、老けの進行につながってしまいます。夏バテ肌が引き起こすエイジングサインを知り、顔に出現していないか、是非確認してみてください。

夏バテ肌サイン① シミ

夏の肌にとって、最大の敵は紫外線であり、その影響が一番強く現れるものが“シミ”です。6月から8月は1年の中で最も紫外線が強い季節のため、屋外にいるのが短時間だからと油断していると、いつの間にかシミができていることもあるかも。

シミが「増えていないか」「大きくなっていないか」「濃くなっていないか」確認してみましょう。

紫外線には3種類の波長がありますが、その中のUVBを浴びて、肌の中でメラニンが作られることがシミの原因です。

肌の中で作られたメラニンを含む細胞は、やがて表皮まで上がってきます。メラニンの色は黒っぽいため、このメラニンを含む細胞(角層)が表皮でシミとして目に見える形で現れます

メラニンが作られること自体は人の体の正常なメカニズムであり、メラニンを含む細胞を排出する仕組み(ターンオーバー)も存在します。しかし、夏は日照時間が長く、強い紫外線であるため、紫外線の浴びすぎには注意が必要です。長時間浴びるとメラニンが大量に作られ、メラニンを含む細胞の排出が間に合わなくなります。これにより、シミが増えたり、大きくなったり、濃くなり目立ってしまいます

夏バテ肌サイン② シワやたるみ

紫外線はシミだけでなく、シワやたるみの原因にもなります。紫外線3種類の波長のうちUVAは肌の真皮にまで届き、肌の土台となり、弾力を保つ成分であるコラーゲンやエラスチンを壊します。肌の土台が壊れると、シワやたるみとして現れるのです。UVAは透過性が高く、雲や窓ガラスなどを通しても届くので、曇りの日や室内でも油断ができません。

また、肌の中で糖化が起こり、AGEs(終末糖化産物)が蓄積することもシワやたるみの原因になります。紫外線を浴びると糖化が進行されてしまい、コラーゲンやエラスチンが硬くなります。これにより、シワやたるみを引き起こしてしまうのです

夏バテ肌サイン③ くすみ

しっかり洗顔しているのに、何となく肌が暗く見えるのが“くすみ”です。紫外線によるメラニンの蓄積、エアコンや紫外線による乾燥、古い角質がたまった角質肥厚、エアコンの冷えによる血行不良、糖化によるAGEsの蓄積など、複数の原因があります。くすみの原因により見え方が異なりますので、見た目から原因を突き止めて、原因に応じたケアを行う必要があります

・メラニンによるくすみは、肌に色むらがあり黄みがかっている
・乾燥によるくすみは、キメが乱れていて透明感やツヤがない
・角質肥厚によるくすみは、灰色がかっている
・血行不良によるくすみは、肌の血色が悪く青黒い
・糖化によるくすみは、黄褐色

夏バテ肌サイン④ 毛穴の目立ち

夏は毛穴が目立ちやすくなる条件がそろっています。

条件1:汗をかきやすく毛穴が開きやすい

条件2:皮脂の分泌量が多く、毛穴が開きやすく、詰まりやすい

条件3:エアコンによる乾燥や紫外線で肌がダメージを受け、ターンオーバーが乱れ、古い角質が蓄積する

毛穴が目立つだけであれば、見た目の問題で済みますが、毛穴の詰まりからニキビになることも多いのです。治療が必要なニキビは後が残る可能性もあります。毛穴の目立ちを見逃さず、必要なスキンケアを行いましょう。

夏肌スキンケア方法

紫外線対策

紫外線対策

紫外線は日焼けだけでなく、シミ、しわ、糖化、くすみと、さまざまなエイジングサインの原因になるため、夏の肌の最大の敵と言えます。ですので、しっかりと紫外線対策を行うだけでも、多くの肌トラブルを防ぐことができるでしょう。

主な対策となる日焼け止めは、使用シーンに応じた性能の物を選ぶことが大切です。例えば、日常生活や屋外での軽いスポーツなどを行う際には、SPF30、PA+++程度の性能で十分。さらに紫外線カット効果のある下地やファンデーションも上手に組み合わせれば、二重、三重の対策にもなります。

また、日焼け止めを小まめに塗り直すことも重要です。ウォータープルーフの日焼け止めでも、皮脂や汗、タオルで汗を拭う際の摩擦で落ちてしまいます。紫外線を防ぐ効果が十分に得られませんので、特に長時間屋外にいる場合は2、3時間おきに塗り直す必要があります。

また、帽子や日傘など、物理的に紫外線を遮る対策も積極的に活用してください。

生活シーンに合わせた日焼け止めの選び方

洗顔と角質ケア

スキンケア・洗顔

夏は汗と皮脂の分泌が盛になります。日常生活を送っているだけで、肌の汚れや古い角質がたまりやすくなりがちです。

夏の間は皮脂汚れがしっかり落とせる洗顔料を選ぶのもポイントです。汚れを落とそうと強くゴシゴシと肌をこすったり、一日に何度も洗うことは夏場でも肌に過剰な刺激を与えてしまいます。しっかりと洗顔料を泡立てて、泡を転がすように優しく洗うという基本的な洗顔を着実に行ってください。泡立てが面倒であれば、泡で出てくるポンプタイプの洗顔料や、泡立てネットなどを活用しましょう。

また、紫外線のダメージによりターンオーバーが乱れて、古い角質が蓄積しやすいため、週に1、2回程度の適度な角質ケアをおすすめします。古い角質が蓄積した肌はザラつきやごわつきを感じるだけでなく、くすみの原因にもなってしまいます。拭き取り化粧水やゴマージュなどの角質ケアアイテムをプラスする他、古い角質を分解する酵素や皮脂を吸着するクレイ成分を含んだ洗顔料を使うのも良いでしょう

保湿

スキンケア・保湿

エアコンを使用する夏の室内は湿度が低く、肌が乾燥しやすい環境です。肌表面はベタついていても内部は乾燥する「インナードライ」を起こしている場合もあります。

ベタつきが気になり、夏は化粧水やジェルクリームだけといったスキンケアをしている方は要注意です。夏でも肌に与えた水分は蒸散するため、油分でフタをする事は必要不可欠です。基礎化粧品には「さっぱり」と表記されているものがありますが、油分や保湿成分は「しっとり」と大差ありません。「さっぱり」タイプは使用感やなじんだ後の肌感触がサラッとしているものがあり、夏場でも無理なく使用できます。是非店頭やサンプルで好みに合う使用感の乳液やクリームを探してみてください。夏でも肌の乾燥の度合いに応じて、乳液やクリームの量を調節し、全く塗らないことは避けましょう。

外出先で乾燥を感じた時はミストタイプの化粧水を活用するのもおすすめです。テカリを抑える成分が配合されているアイテムでサラッとした印象の肌に整えることができます。

老けた印象を与えやすい、目元のエイジングに注意!

エイジング 気になる

肌の夏バテを防ぐケアで、特に重点を置きたいのが目元です。目元の皮膚は顔の他の部分よりも薄く、まばたきで頻繁に動かすため、ダメージを受けやすくなっています。マスク着用が日常となった事で、特に目元は視線が集まりやすく、目元の印象で年齢を判断されることも。もう一手間加えて、過酷な夏を過ごした目元をケアしましょう。

いつものスキンケアで保湿効果アップ

まずは化粧水や乳液などを用いた基本的な保湿ケアを欠かさず行いましょう。ベーシックなケアを手抜きして、目元のケアだけ一手間加えても、顔の皮膚は一枚でつながっていますので効果を損ねてしまいます。顔全体を保湿ケアした上で、いつものベーシックスキンケアをたっぷり目元に重ねづけすれば、集中的に保湿ができます。すぐにできるので、目元の重点ケアの第一歩として今日から取り入れてみましょう。

目元のシワを意識したコスメ選び

目元用のコスメでピンポイントケアも効果的です。シワができやすい目元のスキンケアには「乾燥による小ジワを目立たなくする」と記載のあるコスメを選ぶとよいでしょう。さまざまなメーカーが発売していますので、成分や使用感など好みに合う化粧品が選べます

一歩進んだ目元のシワ対策成分

最新の目元のスキンケアで対策したい方は、シワを防ぐ有効成分を配合した「医薬部外品」「薬用」のアイテムがおすすめです。有効成分としてニールワン、純粋レチノール、ナイアシンアミド(メーカーによって、リンクルナイアシン、D-リンクルアミドなどと表記されることも)が配合されている化粧品を選ぶとよいでしょう

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肌の夏バテが引き起こすエイジングサインと、それらを防ぐためのスキンケアをご紹介しました。強い紫外線を筆頭に、夏は肌にとって厄介な敵が多いですが、しっかりと対策をすれば、肌の夏バテだけでなく、秋以降の肌を健やかに整える事ができます。気になったお手入れ方法から、まずは取り組んでみてください。

  • 監修者

    髙木 裕子

    • EDUCATION 学位

      大邱漢医大学 化粧品薬理学部 卒業

    • EXPERIENCE 職歴

      2019年入社
      前職の化粧品メーカーで研究開発、評価研究、商品企画、営業企画を経験。
      NISSHAでは新規事業開発部門 マーケティング部に配属

    • CERTIFICATION 資格

      コスメコンシェルジュ(日本化粧品検定協会)

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