ふと鏡を見たときに気になる、肌のくすみ。
肌のくすみは、乾燥や紫外線、血行不良、ストレスなど、さまざまな要因により引き起こされます。くすみの原因によって必要なアクションは異なるため、自分のくすみがどのタイプなのかを見極め、それぞれに合った方法を選択することが大切です。
その中でも今回は普段のお手入れにプラスできる「お家でできるフェイスマッサージ」を紹介します。
スキンケア時間を使ってできるフェイスマッサージで、くすみ知らずの透明感あふれる明るい顔印象を手に入れ、気分も上げていきましょう。
※くすみ以外にも、目的別のフェイスマッサージも紹介しています。合わせてご確認ください。
肌のくすみタイプ別の原因と対策
乾燥によるくすみ
肌の乾燥により、キメの乱れやハリ低下が引き起こされ、肌表面にできた細かな凹凸が影になってツヤや透明感が感じられなくなっている状態です。季節やエアコンによる空気の乾燥や洗顔のし過ぎなどが原因になると言われています。洗顔で不要な汚れを落としてから化粧水でしっかりと角質層に水分を与え、保湿クリームなどで潤いを閉じ込めて角質層からの水分蒸散を防ぐ保湿ケアを念入りにすることがおすすめです。
色素沈着によるくすみ
紫外線や摩擦によって肌が刺激を受けると、肌は自らを守るためにメラニンを作り、日焼けした後のような薄い褐色になります。肌の中でつくられた大量のメラニンがうまく排出されず、色素が沈着することでくすんで見えるのがこのタイプです。洗顔やマッサージの際に強く擦らないようにする、紫外線が気になる春や夏だけではなく、秋や冬も日焼け止めを塗ってUVケアを行うなど、できるだけ肌に紫外線や摩擦といった刺激を与えないように気を付けましょう。美白ケアをするのもおすすめです。
糖化によるくすみ
白米、麺類、砂糖などに含まれる糖質は、肌に存在するコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質と結びつきAGEsと呼ばれる黄褐色の物質に変質します。糖質の多い食事や加齢によるAGEs蓄積が、肌の黄ぐすみの原因になると言われています。炭水化物や糖質の多い食事や不規則な食生活を見直し、食後に適度な運動をすることが、透明感のある肌に近づく一歩と言えそうです。
角質によるくすみ
ターンオーバーのサイクルが乱れ、古い角質が肌表面に蓄積する「角層肥厚」が進むと、透明感が失われてくすんで見えます。ターンオーバーの乱れは、ストレスや睡眠不足によって引き起こされると言われています。十分な睡眠をとり、ストレスを貯め込まないような生活や睡眠や食事の質を上げる生活を心がけましょう。また、週に1度の角質ケアを取り入れてみたり、血行不良やリンパの流れの滞りを解消するマッサージでターンオーバーのサイクルを整えることもおすすめです。
血行不良によるくすみ
血液の流れが滞ると、肌に十分な栄養分が届かず、毛細血管が青白く目立つようになります。結果、透明感や血色感のないどんよりとしたくすみを生み出します。血行不良はストレスによる緊張や運動不足、疲労、冷えなどが原因となります。血液循環を促すため、入浴をシャワーで済まさず浴槽に浸かる、体を内側から温める食材を取り入れる、日常的に適度な運動をするなど、生活習慣を見直すことが大切です。また、顔のコリをほぐし、血行を促すフェイスマッサージも効果的と言えそうです。
血行不良が原因のくすんだ印象を払拭する方法
顔全体の印象を明るくするフェイスマッサージ
顔全体のくすんだ印象が気になる場合は、リンパの流れをスムーズにするマッサージがおすすめです。
いつものスキンケアルーチンのついでにできる手軽なマッサージを取り入れるだけで、血行不良が解消され、血色の良い、ぱっと明るい印象へ導いてくれます。
はじめに:
顔の皮膚を引っ張る・引き上げるのではなく、顔の筋肉に力を加えるのがマッサージのコツです。
コリをほぐすこと、血液やリンパを流すことを意識することが大切です。
ステップ1:
摩擦によるお肌への負担を減らすため、乳液やクリームを顔全体にたっぷりと塗ります。
(いつもの2倍量くらいが目安です。)
ステップ2:
両手を軽く握り、第二関節が縦に並ぶように、鼻の横にこぶしを当てます。
鼻の横に当てたこぶしを、耳の前 (こめかみ) まですべらせながらマッサージします。
また、首まわりにも顔色に影響するリンパが存在するので、首やデコルテをマッサージすることも顔全体の印象をいきいきと明るくするのに効果的です。
いずれも、クリームやオイルで滑りを良くしてから行いましょう。
・首の付け根にあるくぼみ部分を指でプッシュする
・首を横に倒して、耳の後ろから鎖骨にかけて手のひら (小指側を沿わせることがおすすめ) を使ってなでおろす
・首を伸ばすように下から上へ手のひだを使って引き上げる
・鎖骨の下を手のひらで左右にさする、指先でらせんを描く
目のまわりのくすみやクマが特に気になる時は目のまわりもマッサージ
目のまわりのくすみやクマが特に気になる場合には、目のまわりのマッサージを追加することもおすすめです。
顔全体のマッサージと同様、普段使っている乳液やクリームを使うだけ、全5ステップの簡単なマッサージで、目のまわりがぱっと明るい印象になります。
はじめに:
目もとの皮膚は顔の他の部分と比べてとても薄く、刺激を受けやすいです。力を入れ過ぎないように注意しましょう。
ステップ1:
摩擦によってお肌に負担がかからないよう、目元には乳液やクリームを十分に塗っておきます。
ステップ2:
人差し指をかぎ型に曲げ、第一関節と第二関節の間にできる平らな面を目頭に当てます。
ステップ3:
目頭、目の下、目尻という順にお肌に当てた指でなぞっていきます。
目尻の外側まで指でなぞった後は、こめかみを痛いけど気持ちいいというくらいの強さでプッシュします。

ステップ4:
次に、同じ人差し指の形で、第二関節を眉頭に当て、眉頭から眉尻まで、眉毛の骨の上をなぞります。
眉尻までなぞった後はステップ3と同じようにこめかみをプッシュします。

ホットタオルを使うと顔印象アップに加え、リラックス効果にも期待
マッサージ以外で、お家でできる顔印象を明るくする方法として、ホットタオルも効果的です。
ホットタオルで温まることによって血行が促進され、いきいきとした印象の肌に導きます。
ホットタオルをのせるのは血行を促しリンパを流したい、顔全体や首の後ろがおすすめです。

ホットタオルを使って顔印象を明るくする方法:
1. フェイスタオルを適度なサイズに折り、水で濡らしてから、やや硬めに絞ります。
(四つ折りくらいが目安です。)
2. ビニール袋に絞ったタオルを入れ、電子レンジを使って1分弱加熱します。
※電子レンジのパワーによって加熱時間は調整してください。
3. 電子レンジからタオルを取り出し、洗顔後の顏にのせます。このとき、耳までしっかりタオルで覆って温めることがポイントです。
※顔にのせる前に、タオルを広げて手のひらで十分に温度を確認し、やけどをしないように十分に気をつけてください。
4. 30秒~1分ほどのせたら蒸しタオルを取り、温まっているうちにスキンケアをします。
ワンポイント:
ホットタオルは、目的に合わせて使うことが大切です。
顔の余分な汚れをしっかりと落としたいときや疲れを取りたいときは、クレンジングでメイクを取った後、洗顔をする前にホットタオルを使いましょう。
朝起きたときの顔色・くすみが気になる時や、肌のゴワつきが気になる時は、洗顔後、スキンケアをする前にホットタオルを使うと効果的です。
また、ホットタオルで温めることで血行促進以外にもこんな効果があると言われています。
・肌の柔軟性が上がるので、洗顔前に使うと毛穴汚れが取れやすくなる
・緊張感がほぐれる感覚になり、リラックス効果が期待できる
・じんわり温まることでコリや疲れを和らげる (目もとや首・肩に使うこともおすすめです。)